
商社マンがいちご農園へ
一番おいしく美しいいちごを、家族とともに
いちごの栽培が盛んな茨城県。今回は、2018年に脱サラし、いちご農園の経営を目指して修行されている彦田さんにお話をうかがいました。
茨城県鉾田市で暮らす彦田さんご一家は、いちご農園の経営を目指して2018年に鉾田市に移住されました。
もともと、ご夫婦はともに神奈川県のご出身。ご結婚後もしばらくは神奈川県や東京都で暮らしましたが、脱サラして就農することを決意したのだとか。
お仕事で出会ったいちご農園に惹かれて
以前は商社で働いていた、夫の真吾さん。2015年に、お仕事で農業市場関わったことを機に、鉾田市のいちご農園である村田農園さんとの出会いがありました。

「仕事に対する価値観に、すごく惹かれたんです。村田さんは、本当においしいものを届けたいという思いを、シンプルに。すごく強く持たれている方で」(真吾さん)
東京でサラリーマンとして働いていた真吾さんにとって、自分で手をかけて直接何かを生み出し、それをお客さんに届けるという働き方がすごく新鮮で、魅力的だったといいます。
それを機に農業に興味を持ち、漠然と「いつか自分もこういう仕事ができたらいいな」とイメージするようになったそう。
そして、商社でのお仕事を続けながら、週末に村田農園さんに通い、農業のいろはを教わる生活が始まりました。
家族でともに過ごすことが一番の幸せ
興味と憧れがあっても、現実では技術や資金、農地もないなかで農家になるには、とても高いハードルがあります。
そのため、彦田さんも3年ほどはじっくりと悩み抜いたのだそう。
そんな中でひとつ決意のきっかけになったのが、真吾さんが大きな手術をされたこと。
手術を機に、「家族で悔いのない生き方をしたい」という思いも強くなり、「家族で一緒にいることが一番幸せ」という考えに至ったそうです。


それまでは、お子さんが寝ている間に仕事にでかけ、お子さんが眠ってから帰宅する生活だったという真吾さん。家族皆でともに過ごす時間を増やすためにも、家業として「生活」と「仕事」が結びつく農家になることを決めました。
やってみなければわからない
現在は、2020年の9月に独立することを目指して、引き続き村田さんのもとで働きながら、勉強を続けられています。
「いちごの栽培については、知れば知るほど難しさを実感しています。独立までの期間では、ノウハウのすべてを習得することはとてもできません」(真吾さん)
それでも、独立に向けた不安はないと話します。
「これから先、自分で農園を形成していくなかで、失敗は絶対に出てくると思います。その失敗は、早いうちに経験しておいたほうがいいと思うんです。自分たちで経験しながら、少しずつでも前に進めたら。何事も、やってみないとわかりませんからね」(真吾さん)
家族で、理想の暮らしをつくりあげる
鉾田市で暮らすようになって、1年と少し。「家族で一緒に過ごしたい」という願いも、無事に実現できているといいます。
「自然もあるし、空気もきれい。子どもがのびのびと過ごせているのを実感できています。今住んでいる家は村田さんの農園からも近いので、お昼になると夫が帰ってきて、一緒にご飯を食べられるようにもなりました」(妻・結衣さん)
今の目標は、一番おいしくて美しいいちごを作ること。それに加えて、これからも家族で、自分たちの理想の生活をつくりあげていくことが楽しみだ、と彦田さんご夫妻は話してくれました。

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