
世界中を旅した人が選んだ辰野町
地域おこし協力隊として、地域の観光を盛り上げる
辰野町は、長野県上伊那郡に位置する町。豊かな自然やホタルの名所が有名です。今回は、2018年から辰野町で暮らす柴麻利子さんのインタビューをお届けします。世界中を旅されてきた経験や、辰野町との出会いについて聞きました。
長野の自然は、スイスの風景とどこか似ていた
旅をするのが大好きで、9年ほど前から世界各国さまざまな街を訪れてきた柴さん。
それまでお芝居をされてきましたが、ご自身のなかで一段落ついたときに、今までやりたかったけれどなかなかできなかったことをやってみようと、さまざまな地を訪れるように。
旅を通して実感するようになったのは、自然とともにある暮らしの良さでした。
「今後、日本のどこかに落ち着くのであれば、自然に沿って暮らしていけたらいいな」と考えたそうです。

そんな彼女が、長野県上伊那郡辰野町に住むことになる最初のきっかけは、旅を通して出会ったお友達。
自転車で世界一周をしていたそのお友達との「日本での再会」という約束を叶えるために、辰野町のおとなりにある岡谷市へと遊びにいくことになりました。
そうして初めて訪れた長野。
「東京から二時間半で、こんなに緑が多くて、野菜もご飯もおいしくて…こんなところがあったんだ!」と、衝撃を受けたそうです。

「それまで仕事の関係でしばらく暮らしていたスイスの自然、たとえばレマン湖のほとりや、山の風景がすごく好きで。長野とスイスって似てるかも、と思ったんです。それもあって、一気に長野へと惹かれていきました」
その後、海外でのお仕事の環境が変わったことを機に、「家族や恋人、友人など、日本に会いたい人がいるし」と、日本へ戻ることに。
そして、「日本に住むなら長野だ」と思ったそうです。

地域おこし協力隊として辰野町へ移住
長野で暮らすためにお仕事を探して出会ったのは、地域おこし協力隊。
街を活性化させたり、観光の開発をすることに面白さを感じ、応募することにしました。
申し込んだのは、“広域連携”の職種。さまざまな場所、人と連携をとりながら、アウトドアにフォーカスして観光開発を行うお仕事です。
柴さんは、これまで旅などを通じて出会った人々とのつながりをお仕事に活かせると考えていたのだそう。
そして無事に、2018年4月から地域おこし協力隊として働けることになりました。実際に採用されたのは「観光推進」に関わるお仕事。アウトドアに限らず、より大きく観光開発を行っていくことになりました。
今は、これまで旅を通して出会ったヨガにも取り組みながら、さまざまなつながりを活かして地域観光に携わっているそうです。
「面接を受けたとき、『ぜひ、柴さんがやりたいと思うことをやりながら観光開発につなげてください』と言ってもらえて、すごくありがたいなって思いました」


「自分の運命は自分で行動して変えていかなきゃ」と、思い立ったら即行動。
辰野町への移住も、かなりスピーディーに進んだといえます。
そんな柴さんの行動力には、世界中を旅してきた経験も影響しているようです。
「とりあえずやってみる、やりたいことをやってみる、という考えは、きっと旅をするうちに自然と身についたことかもしれません。数日間であっというまに通り過ぎてしまう街での出会いは奇跡みたいなものだから、自分から行動して、発信しなければその後のつながりは生まれない。だめだったら、またそのときに考えればいいんです」

地域おこし協力隊の任期はだいたい3年。
その後は、役場に就職したり、農業を始めたり、起業をしたり…地域によってさまざまですが、定住するために仕事を見つける人が多いそうです。
柴さんも、いずれはヨガの経験も活かしながら、季節の薬膳料理などを出すゲストハウスをつくって、このまま辰野町で暮らしていけたらとイメージしているところ。
世界中をめぐってきた彼女が暮らしていくことを決めた辰野町。
人とのご縁という、柴さんにとっての“財産”を活かしながら、今後も地域の活性化に取り組んでいきます。
辰野町の新しい魅力発信や、ご自身のゲストハウスづくりが楽しみです。

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