
食を通じて地域の温度を結ぶイベントスペース『てむすび』(東京都墨田区)
スカイツリー近くの、古民家をリノベーションしたイベントスペース『てむすび』。こちらでは、定期的に開催されるイベントを通じて日本の各地域の魅力を発信しています。取り組み内容や、大切にされていることについて伺ってきました。
東京都墨田区、スカイツリーから歩いて5分ほどの場所に、地域を発信するイベントスペース『てむすび』があります。
下町らしい街並みを残す向島の住宅街。
路地から伸びる砂利道を少しのぞいてみると、奥には趣のある建物が。
築100年の古民家をリノベーションしたというこちら。温かみのある佇まいです。

各地で愛される食事を楽しめる
現在、てむすびでは月に2〜3回ほどイベントが開催されていて、地域の食材を使った食事を楽しむことができます。 最近では、山梨県富士吉田市をテーマにした会が開かれ、名物の吉田うどんや馬刺し、そして地酒を味わったのだとか。
富士吉田市の方も招いて、参加者との交流が賑やかに行なわれたそうです。 このイベントをきっかけに、地域への移住を考え出す人や、現地に遊びに行くようになる人も少なくありません。

温度を結び、地域と人をつなぐ場所
大切にされているのは、“温度を結ぶ”ということ。
てむすびを運営する株式会社WHEREの平林さんは、これまで日本全国すべての都道府県を訪れてきたそうです。そして、どの地域でも共通して言われてきたのが、「ここに来てくれさえすれば、地域の魅力はかならず伝わる」 ということ。
一方で、有名な観光地以外の地域は、なかなか訪れる機会がないという現実があります。 そこで、たくさんの人が暮らし、訪れる、“東京”という街のよさを活かして、地域の魅力を体験型で伝える場所をつくろう──ということでオープンしたのが、てむすびなのでした。
平林さんたちが実際に訪れ、感じてきた地域の魅力を、できるだけそのままの温度感で伝え、地域と人を結んでいます。
まずは気軽に、地域の温度に触れてほしい
「純粋に、地域のことを楽しみたいという方に訪れてもらいたいです。まずはカジュアルに『あの地域の食べものがおいしそう』とか、『いつか遊びに行ってみたい』といった感じで、気軽に楽しんでいただけたらと思っています」
と、平林さん。 そして、ここでの体験を入り口に、地域に深い興味を持ってつながり続けてもらえたら、とのことでした。
てむすびで開催されるイベントの情報は、株式会社WHEREのFacebookページで発信されています。 https://www.facebook.com/whereinc/
東京にいながら地域の温度をリアルに感じられる体験。 みなさんも、イベントに参加してみてはいかがでしょうか。
■てむすび te musubi (東京都墨田区向島1-15-8 長屋一番奥)http://whereapp.io/temusubi/
■株式会社WHERE http://whereapp.io/index.html
■LOCAL LETTER http://localletter.jp/
<取材・文/笹沼 杏佳>