
ご縁があった会津若松で
自分たちのめざす自然農業!2-1
関西出身のお二人が移住先で農業を始めるきっかけを得て、「ごっつぁんファーム」として福島県会津若松市で日々畑と向き合い、顔の見える販売を基本に地元のお店やイベント出店などで有機栽培の野菜やお米を販売中。お二人の農業への想いや挑戦をご紹介します。
岸本篤美さんと恵里子さん。
お二人とも関西のご出身であり、出会った頃はそれぞれ農業とはまったく関係ないお仕事をされていました。現在はご夫婦で福島県に移住されて「ごっつぁんファーム」として農業をされています。


会津若松と農業に出会ったキッカケ
大阪でコールセンターで働いていた篤美さん。
会社の企業誘致でしばらく会津若松市に住んでいる間に人間関係を育んでいかれました。
一旦役目を終えて離れた数年後、再び会津を訪れる機会がありました。
その時、とある事業を一緒に手伝ってくれないかという誘いがあり、転職と共に会津若松市へ移住されました。
一方、奥様の恵里子さんは、元々は地元関西でデザインの会社を経営されていました。
移住前に何度か篤美さんを訪ねて会津若松へ遊びに来ていたこともあり、とても良いところだなという印象を受けていました。
そういった経緯もあり、篤美さんから移住の相談をされた時は、特に抵抗もなく付いて行けたそうです。
ただ移住直後は篤美さんの知り合いから紹介してもらった仕事をしながら、自分はこの土地でどうやって何をして生きていこうかと考える毎日だったと振り返ります。
篤美さんの転職先の事業の一つ「農業研修生の受け入れ」を篤美さんが担当することになり、研修生がいない時間帯に農場を見る仕事をすることがが、篤美さんと農業の出会いでもありました。

お二人の畑にて。甘くておいしいプチトマトがたくさん!
有機栽培を知る
勤めている中で日本の農業を知り、システムを知っていきました。
人手が足りない分だけ農薬に頼らざるを得ない農業。
市場に出回っているのほとんどが「一代交配種」の種が主流であること。
そしていろんな書物を読んで学ぶうちに、昔作られていた野菜と交配を重ねた今の種から作られた野菜とでは栄養価がずいぶん変わってしまったこと。
さまざまな知識を得ながら、少しずつ疑問を持っていったのでした。

たね採りのため、大きく膨らんだズッキーニ
※「一代交配種」通称F1(エフワン)
固定した形質を持った2品種を親として交配した雑種第一代目の品種。
雑種強勢の遺伝法則から親品種に比べて生育がよく、形質も優れている。
ただし、その種子をまいても、次の世代は同じ形質はそろわず、品質も低下する。
(Weblio辞書/園芸用語)
自分たちの農業を目指す
農業に関わっていく中で、今の農業のシステムに疑問を感じ始めたお二人は
「農薬に頼らず、自然の摂理を侵すことがない、自分たちの農業をやっていきたい」
そんな思いが日に日に強くなっていき、福島県大沼郡三島町へ移りました。

移動中も畑のことを語り合うお二人
しかし三島町では自分たちのやりたい農業をすることが難しいと感じたお二人は、2017年5月に今までの人脈を頼りに会津若松での農業を改めてスタートさせたのでした。
※会津若松で始まったお二人の農業ライフをお送りする後編はこちらから
自分たちのめざす自然農業!2-2
https://www.soratomidori.jp/3104/
取材日:2017年8月15日(火)