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緑茶は急須の素材で味が変わる?陶器・磁器の急須で飲み比べてみた

みなさんは、緑茶を飲むときどんな急須やポットを使っていますか? そして、急須やポットの素材によって、お茶の味に変化が出るのをご存知ですか? 「そんなに違いが出るものなの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、実際に飲み比べてみるとはっきりと違いが現れてびっくり。今回は、陶器・磁器それぞれの急須を使って緑茶を飲み比べてみた結果をお届けします。急須選びの参考にしてみてくださいね。

お茶は急須で味が変わる? 陶器と磁器、素材の違いによる変化とは

今回は、「陶器」と「磁器」の急須(ポット)を使って緑茶を飲み比べてみました。使用したのは以下の急須です。なお、できる限り同じ条件で味わうために、茶葉とお湯の量やお湯を冷ます時間、蒸らし時間は統一しました。

陶器の急須「PELICAN Tea Pot(PELICAN Made in KYOTO)」

ペリカンのくちばしのように大きな注ぎ口がユニークなティーポット。大きな茶葉を使用してもスムーズに注げるデザインを追求した結果、ペリカンの口のような注ぎ口になったそう。「PELICAN Made in KYOTO」は、京都で三代続く窯元「晋六窯」から誕生したブランドです。

磁器の急須「Shinogi ポット(一龍陶苑)」

こちらは波佐見焼の磁器製ポット。蓋の表面に「しのぎ」を施した美しいフォルムが特徴的です。慶応元年に創業された歴史深い一龍陶苑さんは「器を作ることは生きる喜びを感じながら、食卓に夢を運ぶこと」という考えでうつわを作り続けています。

いざ飲み比べ! 陶器の急須で淹れたお茶の味は?

陶器の急須で淹れたお茶は、緑茶の香りが引き出され、良い意味で「濃さ」を感じました。口の中いっぱいに豊かなお茶の香りが広がります。とにかくお茶の風味を強く感じられ、お茶菓子が欲しくなってくるような味わいです。食後や休日の午後、お仕事が一段落したときなど、ゆっくりとお茶を楽しみたいときにおすすめの味です。

磁器の急須で淹れたお茶の味は?

一方で、磁器の急須で淹れたお茶は、すっきりとしたお味。陶器で淹れたお茶と比べてマイルドな風味に感じました。心地よい渋みも感じられるキレのある味わいで、お仕事中など、日常的にゴクゴク飲みたい時におすすめ。喉が乾いた時にすっきりと潤してくれるような飲みやすさです。氷を入れて冷やして飲むのもよさそうです。

なぜ急須の素材によって味は変わるのか?

理由①吸水性の違い

陶器には吸水性がありますが、磁器には吸水性がほとんどありません。「三重県科学技術振興センター」が過去に行なった実験によると、吸水性の高い素材の急須ほど、渋みが少なくなるという結果になったそうです。吸水性が高いと水分と一緒に渋みや雑味を器が吸収してくれるため、お茶の香りが引き出されると考えられています。一方で、磁器は吸水性がないぶん、お茶本来の渋みを楽しむことができ、キリッとした味わいを求める人に好まれています。

理由②表面の凹凸の違い

土のざらりとした質感を活かした陶器の急須には、表面に細かな凹凸があります。その凹凸が、渋みの主成分であるカテキンなどを吸着することも、味に影響を与えていると考えられています。

ちなみに、陶器の急須でも表面が釉薬でツルツルにコーティングされているものは凹凸の数が少なく、吸水性も低くなるため、無釉のものとは違った味わいになります。実際に、釉薬をかけて仕上げられた陶器製ポットでお茶を淹れてみたところ、磁器製ポットで淹れたお茶に近い味わいでした。

参考文献:三重県科学技術振興センター工業研究部研究報告「急須の材料が緑茶の渋味強度へ及ぼす影響の考察」(2007)

急須によるお茶の味の変化を楽しもう!

デザインや色、大きさ、使い勝手のよさなど、様々な視点で選ぶことになる急須ですが、素材の違いによる味の変化も知っておくと、より自分好みのお茶の味わいを楽しむことができます。自分がお茶を飲むシーンや好みの味に合わせて、急須を選んでみてくださいね。最後に、ソラミドでお取り扱い中の急須・ポットを、素材別にご紹介します。

陶器の急須

まろやかな味わいと、お茶の濃い香りを存分に楽しみたい人におすすめ。お茶菓子とともに味わう、ゆったりとしたお茶時間に。

磁器の急須

キレのある味わいと、心地よい渋みを楽しみたい人におすすめ。お仕事中にリフレッシュしたいときや、日ごろからゴクゴク飲みたい人に。

釉薬でコーティングされた陶器の急須

陶器製ですが、表面が釉薬によってツヤツヤに仕上げられているため、磁器に近い特製を持ちます。こちらもキレのあるすっきりとした味わいと、渋みを楽しみたい人におすすめ。


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