soramido 空と緑のくらし店

愛媛県上島町

東京から人口500人の島へ

たくさんの出会いが結んだ、“豊か”な暮らしへの一歩 3/4

2017年春、東京から愛媛県の佐島へ移住する鈴木彩美さん(右)と寺島由梨さん(左)。佐島は、瀬戸内海に位置する人口500人ほどの小さな島です。彼女たちが移住を決めたきっかけや、二人の出会い、そして今後のビジョンとは? 第三回目の今回は、お二人が出会い『okappa』を結成するまでのエピソードをお伝えします。

きっかけが違っても、気持ちは同じ

彩美 :私たち二人が出会ったのは、2016年の10月。それぞれが佐島に住むことを決めて、何をしながら暮らそうか模索しているころでした。「ちょうど佐島に行こうとしている同い歳の女の子がいるよ」ということで、古民家ゲストハウス『汐見の家』のオーナーさんに紹介してもらったんです。

由梨 :協力できる関係になれればいいなと、なんとなくは思っていたけれど……初めて会っていきなり「一緒にやろう」とは言えないので、最初はお互い探り探りの状態。でも、せっかくだからもっと話してみたくて、出会いから数日後に改めて二人でご飯に行こうと誘ったんです。私の好きな空間を気に入ってくれたら趣味が合うかどうかわかると思って、お気に入りのお店へ一緒に行きました。

彩美 :そのお店が本当に私の好みで、いまは個人的にもリピートするほど。それに、ご飯を食べながら、どんなことが好きなのかお互い話してみると、価値観がすごく似ていました。それぞれ移住のきっかけはまったく違うけど、“暮らし”を大切にしたい気持ちは同じ。野菜がどうやって育つか、旬はいつか、どうすれば美味しく食べられるか──知らなくても生きていける人はいっぱいいます。でも私たちは、そういうのも大切にしながら、身の周りのものは全部自分たちでつくりたいんです。そのあたりの感性も見事に一緒でした。

(右)二人を結んだ古民家ゲストハウス『汐見の家』のフライヤー(左)打ち合わせ内容などがメモされたノート

由梨 :ご飯を食べてから数週間後、今後は二人で古道具屋さんめぐりへ。そのときも、好みが似ていて面白かった。まだほとんど初めましての人と二人きりだったのに、行き当たりばったりにお店をまわってもすごく楽だったんです。きっとこれが男女だったら付き合っていたんだろうな……と考えると、ちょっと惜しいですけど(笑)。その日をきっかけに、協力しながら佐島で暮らせたらいいなと思えました。

彩美 :いまはまだお互い身軽だけど、数年後にはどうなっているのかわかりません。もしかしたら、それぞれ別のことをやっているかもしれない。でも、それはそれで自然なことだと思っています。

由梨 :そのあたりの考え方も同じなので、一緒にやっても大丈夫だと安心できたんです。これで「ずっと二人でやろうね!」っていう感じだったら、いつか窮屈な思いをしてしまいそうなので(笑)。

彩美 :いま、私たちはユニット『okappa』として、佐島で暮らすための準備を進めています。ユニット名の由来は単純に、二人ともおかっぱだったから(笑)。そこそこインパクトもあって覚えやすいみたいで、いまではいろいろな人に呼んでもらえるようになったんですよ。

※取材は2017年3月に行われました

okappa
2017年春に愛媛県の佐島に移住する二人組。メンバーは鈴木彩美さん(短めのおかっぱ)と寺島由梨さん(長めのおかっぱ)。
https://www.facebook.com/okappa.sashima/

写真・文:笹沼 杏佳